記事を書き終えたあと、最後の一段落で急に困ることがあります。
結論は書けた。必要な情報も入れた。なのに、そこで終わると少しだけ冷たい気がする。
「読んでくれてありがとうございました」と閉じても間違いではないのですが、読者が知りたかったことを理解した直後に、次に何をすればいいか分からなくなることがあります。
だから私は、記事の最後に「次に読むページ」を置くようにしています。たくさん読ませるためではなく、読者を一人にしないためです。
記事を読み終えた人は、本当に満足している?
検索から来る人は、ひとつの困りごとを持っています。
たとえば「WordPressで記事が見つかりませんでした」と表示された時。原因と直し方が分かれば、その場の困りごとは解決します。でも次には「同じことを繰り返さないために何を確認しよう」「リンクを直す時はどこを見ればいい?」という新しい疑問が残るかもしれません。
記事の役目は、全部を一度に教えることではありません。今の疑問に答えて、次の疑問が自然に見えるところまで案内すること。私はそう考えると、締めの文章が書きやすくなりました。
「関連記事を並べる」だけだと読まれにくい理由
以前の私は、記事末に「関連記事」として似たタイトルを6本、7本並べていました。丁寧に案内したつもりでしたが、数字を見るとほとんど読まれていませんでした。
理由はシンプルで、読者が自分で選ばなければならなかったからです。(自分なら全部読めると思っていたのですが、読む側はそこまで暇じゃないですよね。)
「次に読むページ」は、関連記事の一覧ではありません。今ここまで読んだ人に、これがいちばん役立ちそうですと一つ選んで渡すものです。
| この記事の役目 | 読了後に残りやすい疑問 | 次に案内する内容 |
|---|---|---|
| 仕組みを説明する | 自分は何から始める? | 初心者向けの手順記事 |
| 手順を解説する | 失敗しないためには? | チェックリスト・注意点の記事 |
| 失敗談を共有する | 自分の場合はどう判断する? | 考え方を深める記事 |
| ツールを紹介する | 実際の使い方は? | 使い始めるための案内ページ |
つなぐ時は、リンクの前に一文だけ置く
リンクだけを置くより、「なぜこれを読むと次に進めるのか」を一文添えるだけで、見え方が変わります。
例えば、こんな書き方です。
記事の修正が終わったら、次は「読まれやすい記事の入口」を整えておくと安心です。検索から来た人が最初に迷いやすいポイントを、こちらにまとめました。
この一文があると、読者はリンク先の内容を想像できます。クリックを促すための言葉というより、道順を説明する言葉です。
逆に「今すぐ登録」「絶対に読んでください」のような強い言葉は、内容と温度が合わないと急に売り込みっぽくなります。必要な時にだけ、必要な人へ。ブログではこの距離感が大事だと思います。
次に読む記事がないなら、それは次のネタになる
「案内したいページがまだない」という時もあります。
でも、それは失敗ではありません。むしろ、今の記事を読んだ人が次に知りたくなることが見えたということです。
私は公開前に、本文の最後で一度立ち止まって「この読者は明日の朝、何を検索しそうかな」と考えます。机の前で15分ほどメモするだけです。そこで出てきた言葉が、次の記事の見出しや連載の順番になります。
最初から完璧な導線図を作る必要はありません。一本の記事から次の一本が生まれ、その二本の間に後からリンクを置く。そのくらいの育て方で十分です。
迷ったら「一番近い疑問」を選ぶ
案内先に迷う時、「いちばん読ませたい記事」を選びたくなります。商品ページや、時間をかけて書いた渾身の記事を置きたくなる気持ちも分かります。
ただ、読者にとって必要なのは、書き手が読ませたいページではなく、今の疑問のすぐ隣にあるページです。
記事の途中で「それは次の記事で説明します」と何度も言う必要はありません。ひとつ答えたあと、次に発生する疑問を一つだけ拾う。それができると、リンクの数が少なくてもブログの中を歩いてもらえます。
内部リンクは後から直しても育つ
公開した日に全部の道筋を決めなくても大丈夫です。私は月に一度、よく読まれている記事を三本だけ開いて、最後の案内を見直すようにしています。作業は30分もかかりません。
新しい記事を書いたら、前の記事の最後に一つ戻ってリンクを足す。逆方向にもつながると、読者は自分のペースで行き来できます。ブログは公開したら終わりではなく、棚に本を増やして並べ替えるようなものだと思っています。
ファンになってもらうために、答えのあとも気にかける
情報だけなら、検索結果にたくさんあります。
それでもまた来てもらえるブログは、「この人は、ここで困ることまで考えてくれている」と感じてもらえる場所だと思います。
記事の最後は、お別れの挨拶ではありません。次に困った時に戻ってこられるように、そっと目印を置く場所です。
今日の記事を一つだけ見直すなら、最後のリンクを増やすより、その前の一文を書いてみてください。誰に、どんな続きを渡したいのか。それが伝わると、ブログ全体の雰囲気も少しずつ変わっていきます。
リンク先でも、ちゃんと話を続ける
記事末に案内を置いたら、リンク先の冒頭も一度読んでみてください。前の記事では「商品選びで迷う人」へ渡したのに、リンク先がいきなり難しい設定の説明から始まっていたら、読者はまた置いていかれます。
理想は、リンク先の最初の二、三行で「さっきの続きです」と分かることです。完全に同じ言葉を繰り返す必要はありません。ただ、抱えていた疑問がちゃんと引き継がれていると、読者は安心して読み進められます。
私は内部リンクを貼った後、スマホで前の記事から一度だけ辿ってみます。机の前で書いていると自然に見える導線も、画面を縦にスクロールすると意外と唐突だったりします。30秒でできる確認ですが、ここはかなり大事です。
「全部を案内しない」ことにも意味がある
ブログには、アドセンス、楽天・Amazon、ASP、情報発信、ツールと、紹介したいテーマがいくつもあります。だからこそ、一記事の最後で全部を見せない方がいいと思っています。
今この記事を読んでいる人が必要としているのは、広い地図ではなく、次の角を曲がるための小さな矢印です。
大きな案内はカテゴリー一覧や「何から始める?」ページに任せる。個別記事では、その一人の疑問にだけ付き合う。この役割を分けると、ブログがごちゃごちゃしにくくなります。
読者が何度か戻ってきた時に、「前にもここから次を教えてもらえたな」と思ってもらえたら嬉しいです。それが、ファンになってもらう入口にもなるはずです。
